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日本の農業

がっちゃん放言記

2025年1月8日

日本の農業

日本の食料自給率が下がったのも、耕作放棄地が増えたのも、農業従事者の高齢化が進んだのも日本の農業が過保護にされているからだという意見がある。全く農業の本質がわかっていない的はずれな意見である。日本の農業は先進国の中で一番保護されていない。ヨーロッパ主要国では農業所得の90%以上が政府の補助金で賄われている。

またアメリカ合衆国では家族労働員を含む生産費をカバーできる農産物価格と市場価格との差額を全額補填している。このためアメリカ合衆国では農業生産額に占める農業補填の割合は75%を超えているのである。

これに対して、日本でも平成19年度より水田・畑作経営所得安定対策が打ち出されたが、助成の対象を個別経営4ha(北海道は10ha)以上、集落営農で20ha以上と決められた。日本の1農家当たり平均耕地面積は、令和2年度の調査では1.07haしかない。このためほとんどの農家は助成の対象から外されているのである。農家を馬鹿にした実にせこいやり方である。農家の規模拡大を目指すとしているが、その前に今の日本の農業政策では、農家が食っていけないことを知るべきである。

ところで、ヨーロッパやアメリカ合衆国ではなぜ農業を厚く保護するのであろうか。農業による食料の確保は、国民の安全保障政策であるという認識があるからである。食料の確保は軍事・エネルギーと並んで国家存亡の重要な三本柱の一つである。

その点、日本はあまりに無防備である。

国際関係において食料が不足すれば、その弱点をつく戦略が使われることぐらい日本人は誰でもわかるはずである。いくらお金があっても食料を海外から買うことができなければ日本人全体が命の危険に晒されることも明らかである。

規制緩和とか、貿易の自由化とか、自由競争とか、農業の本質を知らないピントはずれな屁理屈を言う前に、食料自給力を上げることが急務な課題である。

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この記事の著者

税理士 緒方 芳伸

35年間ずっと試行錯誤しながらやってきました。
35年間税理士事務所・会計事務所を経営して出した結論は、税務と会計を徹底して追求することでした。
今は、本業を徹底することが、経営理念を達成できる一番の近道だと考えています。

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