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市場の失敗

がっちゃん放言記

2024年7月2日

市場の失敗

構造改革、規制緩和、民営化、貿易自由化といった一連のグローバル化の言葉を私達はよく耳にしてきました。振り返ってみると、これによって私達は何か恩恵を受けているでしょうか。日本の経済は成長せず、「失われた30年」と言われたり、貧富の差が拡がり、実質賃金は下落し、東京一極集中と地方の過疎化が進み、非正規雇用が増え、若者が将来に夢や希望が持てず、結婚率が低下し、それが少子化に拍車をかけている。食料自給率も低下し、有事の時は餓死者が出るのではという不安もある。そろそろこの一連のグローバルスタンダード化を日本も冷静に総括する時期だと思います。

このグローバル化の考え方の基本にあるのは、市場原理主義である。経済は、すべて市場に委ねることでみんな幸せになるというアメリカの経済学者フリードマンの主張である。日本人のエリートは、竹中平蔵を初め、フリードマンの市場原理主義の薫陶を受けて帰国し、政府の重要なポストにつき、市場原理主義に沿った政策を強烈に進めてきたのである。この政策により恩恵を受けている人は、この考え方を支持するであろうが、大きな視野で見ると、市場原理主義には大きな欠陥が潜んでいることを忘れてはならない。経済学の中には、市場の失敗という大切な概念がある。市場がうまく機能するためには、価格支配能力を持った者が全く存在しない完全競争が必須条件である。市場の中に独占・寡占の参加者がいる市場ではうまく機能しないのである。独占・寡占の参加者とは、ビルゲイツが支配するようなグローバル企業のことである。グローバル化した市場で、規制緩和等をすれば、儲けは一部企業に集中し、多数の貧困が加速するだけである。

市場原理主義ほど農業や漁業のように自然の摂理に制約される産業と相性の悪いものはない。これ以上日本がこんな愚かな政策を続けたら、グローバル企業による無人の巨大なデジタル農業が残るだけになってしまう。日本の多くの農漁村地域は荒廃し、地域社会と文化が消え、日本の食料は取りあげられ、日本という国家の存亡も危ういことになる。

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この記事の著者

税理士 緒方 芳伸

35年間ずっと試行錯誤しながらやってきました。
35年間税理士事務所・会計事務所を経営して出した結論は、税務と会計を徹底して追求することでした。
今は、本業を徹底することが、経営理念を達成できる一番の近道だと考えています。

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