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喫緊(きっきん)の課題

がっちゃん放言記

2024年6月3日

喫緊(きっきん)の課題

ある県のある県知事の新規採用職員に対する訓示のことばの一部です。

「…毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたり、あるいはモノを作ったりとかいうことと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。」これほど農業を馬鹿にした言葉はありません。マスコミや識者にしても農業問題について色々とり上げますが、全くと言っていいほど農業や漁業が国の根幹に関わる大事な分野だという認識はありません。この県知事だけでなく、日本人の意識の中には、農業をこのように考えている人が多いのではないかと思います。日本の農業は、工業の犠牲になってきました。頭脳・知性が高いということは、偏差値が高いということを意味しているようにも取れます。偏差値が高くても、この県知事のような発言をする人は、賢い人とは思えません。偏差値教育の弊害を感じます。

偏差値教育のつけが、食糧危機として、日本人全体に襲ってこようとしています。農業や漁業は、日本人の命を守る食の安全保障に関わる問題です。しかし、日本人の多くは、そのことに気づいていません。農業や漁業の現場を知らない人達は農業や零細漁業に、さらに自由競争の原理を導入して自然淘汰の中で活性化しようと考えます。全く分かっていません。農業と漁業は資本主義が産まれる前からありました。あとから産まれた資本主義が農業と漁業を資本主義の制度に組み入れようとしました。しかし、農業と漁業は自由競争の社会と馴染みません。自然の摂理に制約されるからです。人間の欲望のまま生産を増やすと、自然の調和を乱し生産が落ちてきます。このため日本では組合組織を作り、農業・漁業を保護しようとしましたが、うまくいっていません。

農業や漁業は、自由競争を徹底すると衰退します。過疎化の問題、少子化の問題と、セットして、農業や漁業の立て直しをすることが喫緊(きっきん)の課題だと思います。

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この記事の著者

税理士 緒方 芳伸

35年間ずっと試行錯誤しながらやってきました。
35年間税理士事務所・会計事務所を経営して出した結論は、税務と会計を徹底して追求することでした。
今は、本業を徹底することが、経営理念を達成できる一番の近道だと考えています。

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